イスラムを旅しない人にこそ


ANOTHER NEUTRAL (1) アナザーニュートラル イスラム世界を旅する人へ

ANOTHER NEUTRAL (1) アナザーニュートラル イスラム世界を旅する人へ


以前情報誌の書評欄で紹介されていたガイド誌です。
ニュートラル」ってトラベル雑誌の別冊みたいですね。
この本の副題にある「イスラム世界を旅する人へ」向けて、
イスラム諸国の中の15ヶ国の紹介、
イスラム教、イスラム文化に関するコラムで構成されています。
それぞれの国の観光名所だけではなくて、気温や治安情報、フライト情報なども。
当地の食事の他にファーストフード事情まで載せてあるのが面白いです。
建築の写真も多くて、
特にチュニジアン・ブルーで彩られた「シティ・ブ・サイド」という町並みが美しかった。
(もちろんチュニジア共和国の観光地。世界遺産でもあるそう。)


この本を読んでいるときに例の風刺画問題が起こったのですが、
熱心に教えを信仰している人たちまで傷つけられるのが悲しくなりました。
相手を尊重できないのは、その相手をよく知らないことが原因かもしれないし、
あちこち旅行できない私は、せめてこんな本を読んで異文化を知っていこうと思います。


イスラム諸国の中にトルコがあって思いだしたのが、村上春樹さんの紀行文。

雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行 (新潮文庫)

雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行 (新潮文庫)


西側のリゾート地ではなくて、トルコの内陸地を写真家の松村映三さんと車で旅したエッセイ。
もうひとつの女性禁制のギリシャの巡礼地をまわる旅も面白かった。
どちらも自分にはできない旅です。
この本と同じ内容で松村さんの写真を中心にした大きめの本を図書館で見かけました。