「美しき運命の傷痕」

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ロフト下のテアトル梅田に観に行きました。
キェシロフスキの遺稿のことは関係なく、気持ち良く観れました。
それは女優さんの魅力によるところが大きいのかなあ。
それにしてもこの映画のポスター(HPのホームの画像も同じ)はひどいですね。
もっと映画の中に魅力的なショットはたくさんあったのに。


キェシロフスキを感じる最も顕著なところは、
三女の口頭試問の際に引用される「王女メディア」。
ギリシャ悲劇の素養がない自分にちょっと反省。
”神を信じない現代の私たちは、せいぜい悲劇を演じるのみ”
といったところにじんときてしまう。


映画の結末は、私が今まで観てきたフランス映画とは違って、
きっぱりとした意志が感じられた。
映画からの帰り道、もやもやといろんなことを考えるんだけれど、
今回はそんなことはなかった。
こういう終わり方もよいものだ。