『ルミノシティ/ポロシティ』
- 作者: スティーヴンホール
- 出版社/メーカー: TOTO出版
- 発売日: 2006/06/10
- メディア: ペーパーバック
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明日までギャラリー間で行われている「スティーヴン・ホール展」のカタログ。
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex060602/exhbt_rpt.htm
やはり遠方で行けなかったので、せめて写真集だけでもと思い読み始めました。
建築写真や図面も良かったのですが、
コンセプトやデザインだけでなく具体的な工法などにも触れられた
バランスの良い文章を評価したいと思います。
特に好きなのは2項目の「ルミノシティ/ポロシティ」で、
”光”やアアルト設計の”ヴィラ・マイレア”に関しての言及です。
内容を要約する能力が無いので、一部引用したいと思います。
- ”光”
光は不可視の物質である。光は、塵や煙、霧状の水の中に捕えられない限り、人によって知覚されることはないのだ。
常識といえばそれまでなんですが、普段気に留めていないことを指摘され、
はっとしてしまう。
- アアルトの"ヴィラ・マイレア"
ピエルルイジ・ニコリンの文章の引用。
挑戦すべきことのひとつは、たとえ象徴的な次元であるにせよ、古くから存在する強固な境界を越えることであるーそれは、自然と技術のあいだにある境界、すなわち、内側から生じたものとしてそこに在るものと、建てられたものとしてそこに在るものとのあいだにある境界を超越することである。
そしてスティーヴン・ホールは《ヴィラ・マイレア》が
「古くから存在する境界」にレンズの孔を開けているとしている。