『卒業設計で考えたこと。そしていま〈2〉 』



先日読んだ〈1〉の方に比べて読みやすくなったような気がする。
今手元に〈1〉がないので、きちんとした比較ができないけれど、
インタビュアーがそれぞれ異なっていても、
質問内容をある程度統一させているからではないかと思う。
だから読んでいる側も流れを読み取って、それぞれの建築家のお話に入り込むことができた。
でもこれが型にはまり過ぎると、今度は単調になって面白くなくなるんだろうな。


10人の建築家に卒計、修論、修計やその前後の学生生活・仕事の思い出を語ってもらっていて、
〈2〉の方は特にどの方が面白かったのか挙げるのが難しい。
読んでいてどの方の世界にも共感させられたり、感嘆させられたりして面白く読んだ。
強いて挙げるならば手塚貴晴さんが明確に設計スキルを身に付けていく過程に感心したこと。
得意なことは自分の武器にして、さらに苦手な部分に早く気付き克服してしまう。
阪神大震災をみて消沈してしまった吉村靖孝さんのエピソードにも頷けるなあ。
とにかく佐々木睦朗さんと高松伸さんには、この時代の人の力を感じて圧倒される。