伊藤豊雄建築塾『けんちく世界をめぐる10の冒険』

けんちく世界をめぐる10の冒険 (建築文化シナジー)

けんちく世界をめぐる10の冒険 (建築文化シナジー)


昨日の「室内展」の講演会のことも満足に書けてないし、この本自体も完読してないんだけど、
でも嬉しくなって書き留めておく。


ここのところ毎日書店をのぞきながら発売を楽しみにしてた。
どうせなら予約を入れるか通販にしておけばよかったけど、
建築文化シナジーのHPに“10月10日頃、書店に並びます!”とあったのを頼りに、
今日かな今日かなと待つのもなかなか良かったな。
でもこの本、予想してたよりもずっと小さい。
何判って呼ぶのかな?約130方形で、本の厚みも約25。
このところ梅田のブックファーストは、来年のスケジュール帳のために建築のコーナーが縮小されていて、
唯一目立つ場所になる小さなエンドでは藤森照信特集が組まれていたので、通常の棚に置かれていた。
表紙は表に向いていたけど、棚にあったのは3冊ほどだけ。話題の新刊のイメージではないなあ。
TOTOの『にほんの建築家』の隣にあったからやっと目に入った。
もしかしたら昨日もあったのに気付かなかったのかもしれない…。


帰りの電車で読み始める。
表紙カバーをはずして装丁を確かめてみたけど、至って普通。あまり面白味がないかも。
始めのあたりも『みちの家』を彷佛とさせるような感じで新鮮さがないなあと半ば落胆してしまう。
でも読み進めていくうちに夢中になっていった。
良かったのは構造の仕組みの解説がわかりやすかったこと。
新建築とかで分かったつもりになって読んでるけど、こちらの本の方が実感として伝わってくる。
それに《MIKIMOTO Ginza2ビル》の施工現場のレポートが良かった。
職人さんの高度な技が細かく説明されていて、何歩もこの建物に踏み込めた感じがする。


そういえば7日から行われている「伊東豊雄 建築|新しいリアル」展では、
《瞑想の森》の屋根部分のような、あのぐねぐねした床が体感できるんですよね。
講演会も含めて来月行きたいなあ…と思ってたんだけど、
でもこの展覧会、《神奈川県立近代美術館 葉山》にも巡回するというのを知って、
この美術館にも行きたかったことを思い出す。
この葉山の前には《せんだいメディアテーク》に巡回するらしい。
前述の『けんちく世界をめぐる10の冒険』には、もう《せんだい…》は挙げられてなかった。
TOD'S》《アイランドシティ》、スペインのプロジェクトなどがあって、
あとはこれから施工が始まる《杉並芸術会館》とか。
どんどん伊東氏の建築世界が更新されていくのを感じた。