『コンペに勝つ!』

コンペに勝つ!

コンペに勝つ!

  • 作者: 山本 理顕;櫻井 潔;芦原 太郎;隈 研吾;伊東 豊雄;岡本 賢;馬場 璋造,新建築社
  • 出版社/メーカー: 新建築社
  • 発売日: 2006/08/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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2005年に行われた「セントラル硝子国際建築設計競技40周年記念講演会」の記録集。
講演会は全国3ヶ所、総勢6名の審査員(建築家)によって行われた。


私には縁遠い感じがして手に取ってなかったんだけど、
語り口調で記されているせいか、するすると楽に読めてしまうし、
一般の建築本としても面白かった。
そこのところは『卒業設計で考えたこと…』が卒業設計のハウツー本で終わらないのと同じかな。


コンペをテーマにした6人の方の講演を私の方から審査させてもらうと、
冒頭の山本理顕氏のを一番に選びたい。
他の方が、コンペに関わった作品を次々に並べたプレゼンになってるのに対して、
山本氏は「邑楽町役場庁舎コンペ」の経緯1本に絞っていて、
そこから建築を提案することの意義を引き出しているのが良かった。
私は邑楽町役場の騒動を、第3者が新町長を非難している記事でしか知らないのだけれど、
山本氏は役場側を責めるのではなく、建築に対する世間の捉え方が問題とおしゃっていた。


コンペ作品の羅列ではあったけど、伊東豊雄氏の講演も勢いが感じられた。
“落ちた時はすべて審査員のせいにしています”とおっしゃるのも、全てが冗談ではないだろう。


そういえば今朝になってふと、
東京オペラシティの「建築|新しいリアル」のレクチャーを申し込まなきゃと思ったんだけど、
昨日が一般発売だったのに、既に完売しているようだった。
やっぱり葉山に巡回するまで待とうかな、と東京行きの気分を消失させてしまう。
横須賀美術館》と一緒に観に行くのもいいかもしれないな。