「ドローイングドライブ」牡丹靖佳+永岡大輔+岩田江+西浦徹

大阪府立現代美術センター)
http://www.osaka-art.jp/genbi/exhibition/todays/p_todays/botan/botan.html

昨日grafで見かけたチラシが気になって、会社帰りに谷町4丁目へ。
ドローイング+ライヴのパフォーマンスを観に行く。


ライヴが始まる前に牡丹靖佳さんの「雲居の余所(くもいのよそ)」という個展を観る。

上手く絵の感じが伝えられないので、図録の写真を撮らせてもらった。ごめんなさい。
ぱっと観ると、途中描きじゃないのかと思えるぐらい頼りない印象の油彩。
よくみると鉛筆描きも足されていたり、塗りつぶされたかのようにみえる背面に絵が隠れていたり、
そういうものを追いかけていくうちに、その作品の空間に吸い込まれていくような感じ。
でも油彩+鉛筆って、コントラストが激しくてなかなか難しいような気がする。
実際の作品よりも、写真に撮った方がいいっていうのはよくあることなんだけど(笑)、
意地悪な意味ではなくて、牡丹さんの作品は印刷物での構成の方が、描きたいことが表現されているのかなあと思う。
でもなんだか惹かれてしまう作風だ。
大阪出身の方だけれど東京や海外の活動が多く、関西で初めての個展だそう。
入場無料で24日まで。日曜は休みなのに注意。土曜も閉まるのが早い。


19時からは「ドローイングドライヴ」というイベント。
場所は照明をおとしたギャラリーの中で、観客はカーペット敷きに座り込む。
なんの合図もなく、ギターの演奏が始まった。会場にはそのギターの西浦さんの姿だけ。
静かにサックスの音色が加わって、会場後ろから岩田さんが登場。
ずっと音楽だけなのかなあと思ってたら、会場の左の方がざわざわしてきた。
横の窓の方に顔を向けると、Tシャツ+ジーンズの2人組が向こう側からガラス窓にマジックでイラストを描いてる。
これが画家の牡丹さんと永岡さん。
窓の絵が完成すると2人は会場内に入ってきて、
今度は透明のアクリル板に観客の似顔絵を描くというパフォーマンスを。


写真は分かりにくいかもしれないけど、アクリル板越しにカタチをペンでなぞっていくお二人。
完成したものは、映写機で壁に投影してみせていく。
後ろではギターとサックスの即興演奏が流れている。



これも写真が分かりにくいけど、牡丹さんのドローイング風景。
別のスクリーンでは、今リアルタイムに描いている牡丹さんと、
前もって永岡さんが描いていた作品の映像が重ねて進行されていて、
不思議なレイヤーがつくり出されていくのを眺める。


今回の個展のために、牡丹靖佳さんは大阪で半年間スタジオを借りて制作活動をされていたそう。
詳細はまだ分からないけど、そこでまた個展を開きたいとおっしゃっていた。



(追記)大阪府立現代美術センターって、ほんとにお役所っぽいよく分からない建物に思えるんだけど、地下鉄へと降りる階段の天井がくねくねしていることに気付く。
デザインとして良いかどうかは分からないけど、写真ではきれいに入るような感じがして撮ってみた。
    

     いかにもポストモダン