藤森建築と路上観察展


日記は帰宅してから書こうと思っているけれど、
この展覧会はすごく楽しくて、とりあえずなにか書き留めておきたくなる。


去年の『新建築』のヴェネチアビエンナーレ建築展の記事で気になったのが、
竹の軸に縄を編んでつくられたシアタードーム。
(この縄編みに予想以上に時間がかかって、他の館の日本人も手伝わせたとか)
中に敷かれたござに座り込んで映像をみてる現地の人たちの様子が印象的だった。


このドーム、実際に入ってみるとなかなか過ごしやすくていい。
適度な暗がりがありつつ、なんとなく外の気配も感じられる。
会場全体がそうだけど、自然素材の香りが漂っているのも好き。
そしてとにかく路上観察学会のスライドが面白かった。
鋭い切り口の写真も良かったけど、
学会メンバーがそれぞれの写真にコメントするおしゃべりもかなりとぼけていて、
観ている私たちも思わず声をあげて笑ってしまう。


藤森建築には賛否両論があって、
私みたいな者もふといろいろ考えてしまうのだけど、
この展覧会でも改めてその方向性や可能性なんかに頭を巡らせてしまう。
これだけ人の気持ちをひきつける力ってなんだろう。
ときに真顔で話される藤森さんの言及をきいてると、
ただ癒しに私たちが逃げてるだけじゃないんだと思う瞬間もあるのだけど。