『This is BOSSA NOVA』(シネカノン神戸)

syn_chron2007-09-16

http://www.wisepolicy.com/thisisbossanova/

観に行ってから月日が経っていたので、
このまま記録しないまま流しちゃおうかなと思っていたのですが…。
友達にメールで紹介したのを機にあらためてHPの予告編をみていると、
この映画で気持ちよく満たされた感覚が思い出されてきたのでした。


内容はボサノヴァの誕生からの歴史を追うドキュメンタリー。
イパネマの娘」ぐらいしかちゃんと聴いていない私は、
次々と登場する巨匠たちの凄さがよく分からない!
でもあの緩やかなテンポのせいなのか、リラの美しい海とそれによく似合うモダンな建築の映像に和んだのか、
一時代のムーブメントを懐かしむ語りにだんだんひき込まれていく。
ボサノヴァのミューズ、ナラ・レオンの瑞々しさと聡明さにはっとして、
当たり前すぎる存在なのかもしれないけど、やっぱりアントニオ・カルロス・ジョビンの偉大さに唸らされ、
ヴィニシウス・ヂ・モライスの詞の豊かさにすっかり参ってしまった。
至高の音楽 極上の時間」というコピーも、見終わった今の方がぐっとくる。
際立った激しさや華々しさはないけれど、彼らが口々に自分たちの文化を讃え合うインタビューの集合体は、
なんて美しいかたちをなしているんだろう。


映画の前に予習がてら聴いていた初心者向けのボサノヴァCD。
観終わってからいっそう好きになった。