ほぼ日刊イトイ新聞の本

3日から私の通っているスポーツジムが始まっていて、
せっかくなので昨日行ってきました。
マシン30分にジョギング60分。前後にストレッチ。
年末なかなか通えなかったので、終わったら少しふらっとしました。
今朝もやっぱり筋肉痛がやってきたし。
今日は晩にあるヨガクラスに入る予定です。


今日でお正月休みも終わりです。
もっとざくざくと本を読む予定だったけど、なかなかそう行かなかったなあ。
とりあえず一冊読んだのは、タイトルにある「ほぼ日刊イトイ新聞の本」。
初出は2001年だから、あまり新しくないですね。
なんとなく図書館で手に取って、読み始めました。
内容は「ほぼ日刊イトイ新聞」というホームページの立ち上げから、
その後約3年間の経緯について糸井重里さんが書いている。
最近まで私はこのほぼ日のHPの存在自体知らなかった。
ロフトでなんか「ほぼ日」って名前の手帳がたくさん売ってるなあ、から知ったぐらい疎かった。
糸井さんについても、特に興味ある人ではなかったし、
ときどきTVや雑誌で名前を見かけて、コンスタントにお仕事されてるのかなあと思っていた。
イメージは天性でなんでもうまくいっているコピーライター。
でもこの本の最初の章、「僕が『ほぼ日』をはじめた理由」は、
コピーライターの仕事の単価が下がり、糸井さんのメディアの露出が減っていく中で、
彼が「クリエイティブ」な仕事の質について問い直すところから始まっている。
途中いろいろなきっかけがあってHPの立ち上げに至るのだけれど、
当時はソフトや回線の関係で、今みたいに気軽に開けるようなものでもなかったし、
そもそも糸井さん本人が質の高いHPを目指していたから、
金銭的体力的にきつい状況がずっと続いていく。
でも精神的にはというと、厳しい局面も書かれているけど、
本当にやりたい物づくりに向き合っているから決して辛くない。むしろ上向き。
今までに実績を作ってきた人でもあるから上手くいったともいえるけど、
こんな人でもこんなにピュアに物事を捉えるんだなあというエピソードがいくつもあった。
人気コピーライターになってすごい、ってところで終わらずに、
軌道修正をかけて新たにクリエイティブの場をつくっちゃったんですね。
HPの立ち上げは50歳とのこと。
(本の説明や感想を書くのは難しいですね。なんか著書を汚してしまっているような気もする。)


先月立て続けに5冊程読んだのは、吉田修一さんの本でした。
この人のこともあまり知らなくて、
パークライフ」を電車の時間を潰すためになんとなしに購入したことが読み始め。
東京湾景」は月9ドラマの原作にもなってるんですね。ドラマ観てないけど。
基本的にはひっかかるものが少なくて、さらさらと読めました。
でも「ランドマーク」というのはなかなか読みごたえがあるように思います。
私が個人的に建築を観るのが好きなせいかもしれないけど。
内容は、埼玉に画期的なデザインと構造を持つ高層ビルが建設中で、
その設計をした30代の建築士と、そのビルの鉄骨を組む20代の鳶職の話が交互に展開していく。
建築士の話に現存する現代建築が引用されているのがわくわくしたし、
鳶職の子のワイルドな世界も興味深かった。
そして表面的には生活スタイルの違う二人だけど、
処理できないやりきれない思いは共通しているようで、
ちょうどカバー装丁と同じダークグレーの時間に覆われている感じがしてた。
ここでは書かないけど、話のラストも切羽詰まったテンションでくくられていて、
家の近くのカフェで読み終わった私は、頭をガンガンいわせながら帰途につきました。
はじまりも鳶職の子が貞操帯を購入するところからだったし、
この小説はなかなか忘れることができないと思う。


いろいろ書いたけど、
私は現代小説よりも近代、作家でいうと永井荷風三島由紀夫谷崎潤一郎が好きです。
また読み直して感想を書きたいと思います。



ほぼ日刊イトイ新聞の本 パーク・ライフ (文春文庫) ランドマーク