新建築2月号

新建築 2006年 02月号

新建築 2006年 02月号




発売日は1か月前です。
私は今日図書館で閲覧してきました。

しっかり読んだのは西沢立衛さんの論文。
「建物の創造的な原則について」。


西沢立衛さんの設計した建築物で最近話題になっている森山邸。
ひとつの敷地に面積、高さの異なる複数の小さな建物を配した集合住宅です。
http://www.japan-architect.co.jp/japanese/2maga/sk/magazine/sk2006/sk02/w_frame.html
(上記のページの森山邸のところで、写真と平面図がみられます)
以前金沢21世紀美術館で行われたSANAAの講演会で西沢さんは、
森山邸は今のところいくつかの世帯でシェアして使われるため
「賃貸集合住宅」という形態をとっているが、
ゆくゆくはオーナーの森山氏が全て使用するだろうことも考慮して、
一律ではない複数の建物を設計したということを語られていました。
論文ではもっと詳しく分析して論じられているので、
興味のある方は読んでみてください。


また論文には金沢21世紀美術館の庭に植えられている
木々についても書かれていました。
この美術館は元学校だったため、
そこに植えられていた木をどう再配置するかも問題になっていたそうです。
選択肢として「林」のようにして群がらせることもできたけれども、
学校の木は卒業生が残していていった記念樹も多く、
記念碑や彫刻作品のように単独配置することを選んだ。
いわば「木のギャラリー」。
私はその箇所を読んで、自分で撮ったひとつの写真が頭に浮かびました。


館内から撮った写真なのですが、
ふと一枚の絵のような眺めがしつらえられているような感じがして、
カメラを手にしたことを覚えています。
今見るとしっかりした構図でもないし、「木のギャラリー」には程遠いです。
でもそのときの私は、この真ん中の桜の木に強い印象を受けていました。