秋吉台ハイキング2(長者ケ森→大正洞)

長者ケ森には駐車場があって、車でまわられる方が立ち寄るスポットのひとつ。
人の行き来を目にして、なんだかほっとする。
すれ違ったおじさんにいきなり「ナンバンギセル見つかったか?」って話しかけられ、
えっそれなんですか?ってついていってみたり。
背の高い草かげに、埋もれるようにして咲いてるのがそれでした。
花の名前だったんだ。

私が計画した後半のハイキングコースは「秋の花&展望コース」と名付けられていて、
ちょっと時期が早かったけれど、花摘みをする感覚でカメラに撮るのを楽しみました。






夢中になっていて、はっと気付くとまたひとりきり。
結局このコースでは最後まで誰とも会わなかったのです。
私自身がペーパードライバーだから変なのかもしれないけど、
ここは自分の足で踏みしめてこそ、ちゃんと体感できる場所だと思います。
帰りのタクシーでは時折車を止めてガイドをしていただきましたが、
あまりにもあっけなく通り過ぎてしまって、歩いて感じるのとは比べるまでもなく。
もし健康体であるならば、ぜひウォーキングをしましょう!
まだ草丈が低い春にしか歩けない「秋吉の谷探検コース」とかもあって、
私もまた行ってみたいなあと思います。


ウォーキングマップでは分からなかったけれど、意外に起伏が多い行程でした。
窪地の底にみえる円状の褐色地帯は「ドリーネ耕作」と呼ばれる作地です。
(ドリーネ=石灰岩が雨水で溶食されてできる、月のクレータのような凹地)
ドリーネ耕作の右側を通り、石灰岩が並ぶ丘へと登って行きました。






通ってきた道を振り返る。
遠くの車道にバスが見えるけど、他は全く人の気配なし。




白い岩が点在しているのが羊のようにみえるから、羊群岩と呼ぶのだそう。



石灰岩。雨水で溶食されている形状が模様みたい。




真名ケ岳の頂上近くから、西の方向に並ぶ鳥帽子岳を眺める。
写真にはあまり残らなかったけれど、光の陰影が美しかったです。



ドリーネが拡大して、複数がつながったものをウバーレと呼ぶらしいのだけど、
残り1kmのところで、だんだんその窪地にはいりこんでいく。
車道からの視界は遮られていて、これこそほんとにひとりきりだなあと不安になる。
国内の観光地に過ぎないのに、私はとても臆病なんです。
こんなときどんなことが起こったら一番こわいのだろう?
大正洞まで残り600メートルという標識が指していたのは森林の中への道。
なんだかいやな感じがしながらも進むしかない。
ところがというか、やはりというか、しばらくしたところでいたんです。
2、3歩先というところにヘビが!
歩道に横たわっていました。
年甲斐もなくキャーキャー叫んだら、向こうの方が怖がって立ち去ってくれましたが。
でもそれから出口までほんとにほんとに恐ろしかった。
やっぱりとてもショックだったようで、その日の夜の夢にも出てきました。