BIWAKOビエンナーレ2007(in近江八幡)
先々月末から始まっていたのに、行くのがすっかり遅くなってしまった。
しかもこのあと、カルロ・ザウリ展(京都国立近代美術館)、
狩野永徳展(京都国立博物館)なんて予定も入れていて、全ては回ることができず。
そもそも私はこのビエンナーレに半信半疑なところがあって、
なかなか思い切って足を運ぶ気になれなかった。
でも実際訪れると八幡堀周辺の古い町並みが残る土地の美しさに驚いてしまい、
そしてその空間に点在するインスタレーションにも惹かれるものがいくつも見付かる。
再来年はもっと時間をかけてまわりたいと思った。
気になったものをいくつか。
井上信太さんの作品。最初にみたのがこれ。
家屋の中の空間をきっちりとつくり込んでいて、ここでビエンナーレへの期待値がすっかり高まる。
八幡堀のほとりにある喜多利邸では、全体的に質の高い作品が集まっていた。
この中でも特に印象的だったのが小板橋慶子さんの作品。
彼女の故郷の群馬が繭の産地であるそう。
〈カネ吉別邸〉
市川平さんの作品。部屋いっぱいの大きさの金属のオブジェ。
この作品はゆっくりと回転するのだけれど、独特の機械音が静かな空間に響いているのも良かった。
石田智子さんの作品。
閉め切った納屋の中、静謐な雰囲気。高い位置にひとつきりの小窓。
〈旧伴家住宅〉
チェ・ウラムさんの作品。開いたり閉じたりする。
今回の目玉のはずなんだけど、私は以前似た作品を観たことがあるせいか、あまり感慨は起こらず。
それに今回のような企画の場合は、どう場と向き合っていくかが大事なのだと思うのだけれど、
例えば3月から〈喜多利邸〉に住んで制作していた小板橋さんなんかは、
そんなところも効いていたんじゃないかと感じた。