こころの玉手箱・隈研吾

昨日の日経の夕刊の記事。
今週の連載は隈さんだったんだ。知らなかった。
とりあえず4回目「湘南の海」のことを。


子供の頃訪れた、茅ヶ崎の海の思い出などが語られていて、
そこから隈さんの水に関わる仕事へとつなげられている。

建築は重たくて動かないものと考えがちである。ところが水を入れると、とたんに生き物のような柔らかさや弱さ、うつろいに包まれ、窮屈さから解放される。海の家ような建築を作りたい、とつねづね考える。

水際の建築に惹かれる人は多いと思うのだけど、
それがなぜなのか納得できる解を教えてくれる人はまだいないし、
自分でもそれがうまく説明ができない。
隈さんの文章にも実感できるイメージが掴めないけれど、
なんだか私には謎解きのような感じで、こういった書き方はいいなあと思う。
読んでいるものの傾向もあって、小説家にではなく建築家の言葉に惹かれることが多い。不思議。
隈さん自身が冗談で、建築家は仕事がなくて書く時間があるからいい文章が書けるみたいなことを座談会で話されていたっけ。
また10+1が読みたくなった。

10+1 No.38 特集=建築と書物 読むこと、書くこと、つくること

10+1 No.38 特集=建築と書物 読むこと、書くこと、つくること